
書き下し文
持(じ)して之(これ)を盈(みた)すは、その已(や)むに如(し)かず。揣(きた)えてこれを鋭(するど)くすれば、長(なが)く保(たも)つ可(べ)からず。金玉(きんぎょく)堂(どう)に満(み)つれば、之(これ)を能(よ)く守(まも)る莫(な)し。富貴(ふうき)にして驕(おご)れば、自(おのずか)らその咎(とが)を遺(のこ)す。功(こう)成(な)り名(な)遂(と)げて身(み)退(しりぞ)くは、天(てん)の道(みち)なり。
現代語訳
(器などを)持って、それを満たそうとすると、(器がいっぱいになれば)終わりにせざるを得ない。(刃物を)鍛(きた)えて鋭くすると、その鋭さを長く維持することはできない。金銭や宝物で倉をいっぱいにしていれば、(それが盗まれたり使われたりしないように)守ることはできない。裕福で地位も高く、おごっていれば過ちを残すことになる。成果を出して、名前が知られるようになったら、自ら退くのが、天の道だ。
解釈
- やりすぎの戒め。人生は節度が重要。「いっぱいに」は危険。 いっぱいの水をつがれても、それをこぼさないでは一歩も動けない。
- 刀を鍛えても、ある限度を越えると弱いものになってしまう。
- 金とか玉もありすぎは困る。とられたりしないか心配で、そのために人生を費やすことになってしまう。
- 富貴を極めるというだけでもやりすぎなのに、その上奢っていたらやりすぎもいいところ。人には嫌われて、身内からはお金を狙われる。お金もいいけどある程度を過ぎると違う。
- 功を成したら身を引く調和の取り方が大切。限度、節度を知ってそれ以上を求めない。


