
老子は身体と名誉であればどちらに気持ちを寄せ、身体とお金であればどちらが大事で、得ることと失うことはどちらが苦しいのか、と問いかけます。
何かに強い愛着や執著を持てばそのために多くを費やすことになり、また多くのものを持てば持つほど失うものも多くなります。
だから満足すること、これで十分と止まれることこそ長続きのコツだよと。
本当に自分らしく愉快に生きるにはどうすればいいのか、考えさせられますね。
Knowing What Is Enough—and When to Stop
Laozi asks: when faced with a choice between one’s body and reputation, which do you value more? Between one’s body and wealth, which matters more? And when it comes to gaining and losing, which is more painful?
If you develop a strong attachment or obsession with something, you will end up spending a great deal for it; and the more you possess, the more you also have to lose.
Therefore, the secret to lasting fulfillment lies in knowing when to be satisfied—when to stop and say, “This is enough.”
It makes one pause and reflect: how can we truly live joyfully and authentically?
漢文・書き下し文と現代語訳
名與身孰親。身與貨孰多。得與亡孰病。
名(な)と身(み)と孰(いず)れか親(した)しき。身(み)と貨(か)と孰(いず)れか多(まさ)れる。得(う)ると亡(うしな)うと孰(いず)れか病(くる)しき。
名誉と身体であればどちらに気持ちを寄せるのか。身体とお金のどちらが大事なのか。得ることと失うことはどちらが苦しいのか。
- 名(な):名誉
- 身(み):身体
- 親(した)しき:気持ちや交わりなどが近い
- 貨(か):お金
是故甚愛必大費。多藏必厚亡。知足不辱、知止不殆、可以長久。
甚(はなは)だ愛(あい)すれば必(かなら)ず大(おお)いに費(ついや)し、多(おお)く蔵(ぞう)すれば必(かなら)ず厚(あつ)く亡(うしな)う。足(た)るを知(し)れば辱(はずか)しめられず、止(とどま)るを知(し)れば殆(あやう)からず。以(もっ)て長久(ちょうきゅう)なる可(べ)し。
愛着が強いとそのために多くを費やすこととなり、多くのものを持てば失うものも多くなる。満足することを知っていれば恥辱を受けることもなく、これで十分と止まることを知っていればあやうさがない。すると長続きする。
- 愛(あい)する:執著する
- 蔵(ぞう)する:所蔵する
- 辱(はずか)しめる:恥をかかせる、非難する、地位や名誉などを傷つける
- 長久(ちょうきゅう):長く続くこと


