論語【里仁第四】92. 茫然自失は恥ずかしい

孔子先生の若い弟子で文学に優れた子游さんは、茫然自失は恥ずかしいよ、と教えてくれます。ばたばたとあわてふためいた対応では上司からは「とても大きな仕事は任せられない」と軽くみられてしまうし、友人からも距離を置かれてしまいます。冷静さを失うことの打撃は大きいですね。日ごろから胆力を養っておきたいものです。

“The Dangers of Losing Composure”
Ziyu, a young disciple of Confucius known for his skills in literature, teaches us that losing one’s composure is embarrassing. If you respond in a panicked way, your superiors will look down on you, thinking you’re not capable of handling a big task, and your friends will distance themselves. The consequences of such a loss are significant. It’s important to cultivate inner strength every day.

漢文と書き下し文

子游曰、事君數、斯辱矣。朋友數、斯疏矣。

子游(しゆう)曰(いわ)く、君(きみ)に事(つか)えて数〻(しばしば)すれば、斯(ここ)に辱(はずか)しめらる。朋友(ほうゆう)に数〻(しばしば)すれば、斯(ここ)に疏(うと)んぜらる。

現代語訳

子游はこのように言った。「上司に対して、慌てふためいて何度も同じ話をすれば、軽んじられてしまう。友人に対して、大変だ大変だと何度も話しかければ、距離を置かれてしまう。」

解説

  • 子游(しゆう):孔子より45歳ほど若い弟子のひとり。孔門十哲の一人に数えられ、文学に優れていた。名の伝わっている弟子(七十子)の中では唯一南方の出身で、のちに帰郷して江南に儒学をひろめたとされる。参考:ウィキペディア「子游」
  • 数〻(しばしば)す:しばしば、度々。ばたばたあわてふためいた対応をする
  • 辱(はずか)しめらる:軽んじられる
  • 疏(うと)んぜらる:疎まれる