論語【里仁第四】70. 仁を志せば嫌なことはなくなる

孔子先生は、本当に仁を志せば、嫌なことがなくなってくるとおっしゃいます。
どんな意味でしょうか?

中国明代の儒学者である王陽明は「万物一体の仁」といいました。仁は他への愛情、思いやりですがそれは天地の間に自分と同じように生命を受けたものとつながっているという連帯感でもあります。天地万物全て自己でないものはないから、自他非分離で、私とあなたの区別がなくなってくる。

仁は大きな愛ですが、実践は隣にいる人から。あなたと一緒にいると、なんか落ち着く、と近くにいる人から言われるようになることを目指したいですね。

漢文と書き下し文

子曰、苟志於仁矣、無惡也。

子(し)曰(いわ)く、苟(まこと)に仁(じん)に志(こころざ)せば、悪(あ)しきこと無(な)し。

現代語訳

孔子先生はこのようにおっしゃった。「本当に仁の実践を志して生きるのであれば、嫌なことがなくなってくる。」

解説

  • 苟(まこと)に:本当に
  • 仁(じん)に志(こころざ)す:仁の実践を志すこと
  • 悪(あ)しきこと:望ましくない、好ましくない、快くないこと