論語【八佾第三】58. この世は誤解に満ちている

孔子先生は、主君に仕えるのに礼を尽くすことは当然のことであると考えています。しかし、そんな孔子先生を「あの人は主君にこびへつらっている」と謗る人がいると言うのです。部下としての礼儀と、こびへつらい。全く違うものですが、理解されない。この世は誤解に満ちている、と礼に関する章句では、孔子先生のお嘆きが多いですね。

漢文と書き下し文

子曰、事君盡禮、人以爲諂也。

子(し)曰(いわ)く、君(きみ)に事(つか)えて礼(れい)を尽(つ)くせば、人(ひと)以(もっ)て諂(へつら)うと為(な)す。

現代語訳

孔子先生はこのようにおっしゃった。「主君に仕えて礼を尽くすと、人はそれをへつらいであると言う。」

解説

  • 君(きみ):君主
  • 事(つか)える:仕える
  • 諂(へつら)う:上役の気に入るように振舞う。お世辞を言う。媚びる。