論語【八佾第三】56. 競うより互いに学び成長する

孔子先生は、弓の競技をするときに、一番大切なことは的を射抜くことではない、人それぞれに力が異なるので、等級を別にすべきで、それが古き良き時代の礼儀にかなったやりかたであるとおっしゃいます。

力の強い人、できる人は力のない人、できない人の指導をするのが礼儀であると、礼儀の本質をおっしゃっています。競争するよりも互いに和やかに学び合い、人間関係を築いて成長することを重視されたのですね。

漢文と書き下し文

子曰、射不主皮。爲力不同科。古之道也。

子(し)曰(いわ)く、射(しゃ)は皮(ひ)を主(しゅ)とせず。力(ちから)を為(な)すに科(か)を同(おな)じくせず。古(いにしえ)の道(みち)なり。

現代語訳

孔子先生はこのようにおっしゃった。「弓の競技では、的皮を射抜くことが一番大事なことではない。人それぞれの力のあるなしで等級を分ける。それが古き良き時代の礼儀にかなったやり方だ。」

解説

  • 射(しゃ):弓を射る競技
  • 皮(ひ):的の後ろに張る皮、的皮のこと。的にあてること。
  • 科(か):等級
  • 古(いにしえ)の道(みち):古代の礼儀正しいやり方。