
先生は、よい言葉を聞いたときに、「その通りですね」と従ったり、「よいことを聞いた」とただ喜んだりする以上に、その言葉の意味をよく考えてひもとき、自分にひきつけて考えて「それではこうしよう」と行動を変えることこそ大事だとおっしゃいます。
学んだら実習で習う。これが大切で、学びの十倍、二十倍の実習をしないと身につかない。
When You Hear Good Words, Change Your Actions
The Master says that when you hear good words, rather than simply agreeing, “That is true,” or merely being pleased to have heard something worthwhile, what is truly important is to carefully reflect on their meaning, draw them back to yourself, and decide, “This is how I will act,” thereby changing your behavior.
Once you have learned something, put it into practice. This is essential; unless you practice ten or twenty times more than you study, it will not take root.
漢文と書き下し文
子曰、法語之言、能無從乎。改之為貴。巽與之言、能無說乎。繹之為貴。說而不繹、從而不改、吾末如之何也已矣。
子(し)曰(いわ)く、法語(ほうご)の言(げん)は、能(よ)く従(したが)うこと無(な)からんや。之(これ)を改(あらた)むるを貴(とうと)しと為(な)す。巽与(そんよ)の言(げん)は、能(よ)く説(よろこ)ぶこと無(な)からんや。之(これ)を繹(たず)ぬるを貴(とうと)しと為(な)す。説(よろこ)びて繹(たず)ねず、従(したが)いて改(あらた)めず。吾(われ)之(これ)を如何(いかん)ともする未(な)きのみ。
現代語訳
先生はこのようにおっしゃった。道理にかなった言葉を聞いたら、従わないということはない。しかし実際に行いを改めることこそが大切である。遠回しに注意してもらうと、(耳ざわりが良いから)嬉しく感じずにはいられない。しかしその意味をよく考えてみることこそが大切だ。喜んでもその意味を考えず、はいと従っても実際には行動を改めないなら、私にはどうすることもできない。
解説
- 法語(ほうご)の言(げん):道理にかなった言葉
- 能(よ)く従(したが)うこと無(な)からんや:従わないことがあろうか(反語)→従わずにはいられない
- 之(これ)を改(あらた)むる:(実際に行いを)改めることが大切である
- 巽与(そんよ)の言(げん):人を気遣った遠回しな言葉
- 能(よ)く説(よろこ)ぶこと無(な)からんや:喜ばないことがあろうか(反語)→喜ばずにはいられない
- 繹(たず)ぬる:その意味をよく考える、意味をひもとく
- 従(したが)いて改(あらた)めず:従うようであっても実際には改めない
- 如何(いかん)ともする未(な)きのみ:どうすることもできない、手の施しようがない


