論語【子罕第九】219. 学習と感化で人は変化する

近隣諸国では先生の望む政治が行われないからでしょうか。先生は、東方の未開地に住もうか、とおっしゃいます。ある人が、下品なところですよ、どうするのですか、と言うと先生は、りっぱな人が行って住めば、下品なままということはないだろう、とおっしゃいました。リーダーは教育による学習と感化で人々を変化させることができるのですね。

Learning and Influence Transform People
Perhaps it was because the neighboring states did not practice the kind of governance the Master wished to see. The Master once said that he might go and live in the uncivilized lands of the east. When someone remarked, “But that is a vulgar place. How could you live there?” the Master replied, “If a noble person were to live there, it would not remain vulgar.” A leader can transform people through education and moral influence.

漢文と書き下し文

子欲居九夷。或曰、陋、如之何。子曰、君子居之、何陋之有。
子(し)、九夷(きゅうい)に居(お)らんと欲(ほっ)す。或(ある)ひと曰(いわ)く、陋(ろう)なり、之(これ)を如何(いかん)と。子(し)曰(いわ)く、君子(くんし)之(これ)に居(お)らば、何(なん)の陋(ろう)か之(これ)有(あ)らんと。

現代語訳

先生が、東方の野蛮国に住みたいとおっしゃる。ある人が、下品なところですよ。どうするのですか、と言うと先生は、りっぱな人がいれば、下品のままということはないだろう、とおっしゃった。

解説

  • 九夷(きゅうい):昔、中国の漢民族が東方にあると考えた九つの野蛮国。畎夷(けんい)、方夷、黄夷、白夷、赤夷、玄夷、風夷、陽夷、于夷をいう。 未開地。中華が真ん中で東西南北は野蛮という考え方。
  • 陋(ろう):下品。心、見識が狭い。