
孔子先生は貧しい生い立ちから聖人になりました。その人生のポイントが書いてあるのが論語で、この章句はその要点。先生は四つのことを絶っていました。行動においてはやると思い定めたことを必ずと無理押しされることがなく、また行動の結果に固執・我執は持たれませんでした。
最初は良いと思って始めたことでも、途中から悪くなってしまうことはあります。陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となるように、親切もやりすぎれば良くないし、戦争でたくさん人を殺して勲章を得ることもある。意欲的に取り組むことも、恣意的に、自分勝手になってゆけば周囲は迷惑します。
Free from Speculation, Dogmatism, Obstinacy, and Ego
Confucius rose from humble beginnings to become a sage. The Analects records the essential points of his life and teaching, and this particular passage expresses their core.
The Master avoided four faults. In action, he never insisted that what he had resolved must absolutely be carried through, nor did he cling to outcomes with obstinacy or ego.
Even something begun with good intentions can turn harmful along the way. Just as yin, when pushed to its extreme, becomes yang, and yang becomes yin, even kindness becomes harmful if carried too far. In war, one may even earn a medal for killing many people.
Even energetic commitment, if it turns arbitrary and self-centered, becomes a burden to those around us.
漢文と書き下し文
子絕四。毋意、毋必、毋固、毋我。
子(し)四(し)を絶(た)つ。意(い)毋(な)く、必(ひつ)毋(な)く、固(こ)毋(な)く、我(が)毋(な)し。
現代語訳
孔子先生は四つのことを決してなさらなかった。(行動されるときは)必ずやると思い定めたことを無理押しをされることがなかった。(また行動の成果に対しては)固執、我執を持たれなかった。
解説
- 四(し)を絶(た)つ:四つのことを絶つ
- 意(い):考えてその意志を定めること
- 必(ひつ):必ずと思い定めるて無理押しすること
- 固(こ):かたくなであること。固執すること。我執があること。
- 我(が):自分本位。ひとりよがり。自分の意志や考えを言い張って、人の言葉に従わないこと。わがまま。
- 意(い)毋(な)く、必(ひつ)毋(な)く:行動している最中に、必ずやると無理押しすることがない。
- 固(こ)毋(な)く、我(が)毋(な)し:やりおえた後の成果に対して執著を持たない。固執、我執で成果を自分のものにしたがると人間関係を悪くする。

