
孔子先生は、学びの根本は「怒(いか)りを遷(うつ)さず、過(あやまち)を弐(ふたた)びせず」だとおっしゃいます。意味は、八つ当たりしないこと。つまり嫌なことがあったら不機嫌になってしまようなことがないこと。また自分の過ちに気付いたら、それを二度と繰り返さないこと。自分の感情や行動を自分でよく観察し、内省して、自制心と前向きな向上心を持って行動することが求められそうです。
Control Your Anger, Do Not Repeat Mistakes
Confucius taught that the foundation of learning lies in “not letting anger carry over and not repeating one’s mistakes.” In essence, this means not taking out your frustration on others—don’t let a bad experience sour your mood or behavior. When you realize you’ve made a mistake, be sure not to repeat it. This calls for carefully observing your own emotions and actions, engaging in self-reflection, and acting with both self-discipline and a positive mindset for growth.
漢文と書き下し文
哀公問、弟子孰爲好學。孔子對曰、有顏回者、好學。不遷怒、不貳過。不幸短命死矣。今也則亡。未聞好學者也。
哀公(あいこう)問(と)う、弟子(ていし)孰(たれ)か学(がく)を好(この)むと為(な)すかと。孔子(こうし)対(こた)えて曰(いわ)く、顔回(がんかい)なる者(もの)有(あ)り、学(がく)を好(この)む。怒(いか)りを遷(うつ)さず、過(あやまち)を弐(ふたた)びせず。不幸(ふこう)短命(たんめい)にして死(し)せり。今(いま)や則(すなわ)ち亡(な)し。未(いま)だ学(がく)を好(この)む者(もの)を聞(き)かざるなりと。
現代語訳
魯の君主である哀公が、「弟子の中で学を好むのは誰ですか」と質問した。孔子先生は答えて、「顔回という者がおりまして、学を好み、八つ当たりせず、あやまちを繰り返すことがありませんでした。不幸なことに夭折し、今はここにおりません。あれほど学を好むものは他にはおりません。」と申し上げた。
解説
- 哀公(あいこう):魯の国の君主。前494年、孔子五十八歳のときに即位した。
- 弟子(ていし):弟子、門人
- 顔回(がんかい):顔淵(がんえん)とも呼ばれた。孔門十哲の一人で、随一の秀才。孔子がその将来を嘱望した弟子で、孔子より三十歳年少だが孔子より早く亡くなり、孔子は「天(てん)予(われ)を喪(ほろ)ぼせり」と嘆いた(先進第十一)。名誉栄達を求めず、その暮らしぶりは極めて質素だった。参考:Wikipedia 顔回
- 怒(いか)りを遷(うつ)さず:八つ当たりしない


