
弟子の子貢が、衛の大夫の孔文子は、どうして「文」というりっぱなおくり名をされたのですか、と質問すると、孔子先生は、それは、生まれつき頭脳明晰で学んだことはすぐ実行し、さらに学ぶことを好み、また目下の人に質問をすることを恥じなかったからだ、と答えます。
聞いたらすぐやるのが大事。子どもにも、「すぐやりなさい」と教えたいですね。
“An Agile Mind: Putting Learning into Action Swiftly”
When a disciple, Zigong, asked why Kong Wenzhi, a high-ranking official of Wei, was given the honorable courtesy name ‘Wen,’ Confucius replied that it was because he was born with a clear mind, quickly put into practice what he learned, loved to learn more, and was not embarrassed to ask questions of those beneath him.
It is important to put learning into practice. We want to teach our children to do what they have learned right away.
漢文と書き下し文
子貢問曰、孔文子何以謂之文也。子曰、敏而好學、不恥下問。是以謂之文也。
子貢(しこう)問(と)いて曰(いわ)く、孔文子(こうぶんし)は何(なに)を以(もっ)て之(これ)を文(ぶん)と謂(い)うかと。子(し)曰(いわ)く、敏(びん)にして学(がく)を好(この)み、下問(かもん)を恥(は)じず。是(ここ)を以(もっ)て之(これ)を文(ぶん)と謂(い)うなりと。
現代語訳
子貢が、「孔文子は、どのような徳があって文というりっぱなおくり名をされたのでしょうか」と質問した。孔子先生は「俊敏で学ぶことを好み、目下の人に質問することを恥じなかった。それで文というおくり名をされたのだ」と答えた。
解説
- 子貢(しこう):孔子の弟子で、孔子より三十一歳年少。孔門十哲のひとり。弁舌に優れ衛、魯でその外交手腕を発揮した。商才に恵まれ、孔子門下で最も富んだ。子貢は字で、名前は賜(し)。参考:Wikipedia 子貢
- 孔文子(こうぶんし):衛の大夫。「文」は諡(おくりな)で、その人をあらわす一文字。
- 何(なに)を以(もっ)て:どのような徳があって
- 敏(びん):頭の働きや動作のすばやいこと。頭がいい。聞いたらすぐ実行する。
- 下問(かもん):目下のものに聞くこと
- 文はもともと、「文身(いれずみ)」を意味した。刺青は何らかの儀礼的な目的をもって加えられる身体装飾。身を飾るものが、転じて教養の意味となった。


