禅語【明珠在掌】たからものは手の中に

明珠在掌(めいじゅざいしょう)

たからものは手の中にある
The treasure is in your hands.

表千家不審庵の初釜

昨日、表千家不審庵の初釜に行ってきました。

初めての初釜参加で、東京の先生とも社中の皆さんとも日時が異なり、一人で参加することとなり最初は心細かったのですが、行ってみたらとても楽しく、待ち時間にも参加者の皆さんのお着物をじっくり拝見して飽きることがなく、また薄茶席も濃茶席もお道具をゆっくり拝見することができ、猶有斎宗匠が参加者の全員に濃茶を点てて下さったことも感動いたしました。お茶席の後に出していただいたお膳も美味しく、普段は飲まないお酒を少しいただきたいと思うくらい心に余裕があり、楽しめました。

「明珠在掌」はこの日の参加者全員がいただいた扇子に書かれた禅語です。

嬉しくて、いただいてすぐに袋から出して扇子を開きますと、少し輝くような風合いのある和紙に珠がうっすらと描かれており、そこに猶有斎宗匠の字(もちろん、直筆ではなく印刷ですが)で「明珠在掌」とあり、見た瞬間に心を打たれました。

この禅語に感動したのは私の状況もあります。

昨年は、特に後半、体調がすぐれず、そのことを気に病む心も晴れることがありませんでした。そのような状況でおりますと、だんだん自分に自信も持てなくなり、私は何もできない、何をしてもダメなのではないだろうかとどんどん弱気になってゆきました。そんなことでは悪循環だともちろん頭では分かるのですが、一時は健康状態も、心の状態もどうすることもできず、食欲もなく、何をするにも意欲が起きにくく、私は精神を病んだのだろうかと考えたこともありました。

少し心を切り替えることができたのがやっと年末で、何がきっかけでそうなったのかは自分でも判然としませんが、ちょうど主治医から白血病の完治を告げられ、また一年間挑戦してきた東洋思想の学習プログラムが終了した頃から徐々に心を前向きにすることができました。

そして迎えた新年の初釜で、明珠=光る玉(真珠のような)はあなたの手の中にある、あなたは気づいていないかもしれないけれども素晴らしいものを既に持っていることに気付きなさいと言っていただいたようで、ありがたかったです。

今年一年、光る玉、大切な貴いものは既に私の中にあることを信じて疑うことなく、この言葉を大切に日々を過ごしてゆきたいと思います。