老子 道徳経

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老子【儉欲第四十六】満足を知らない罪は大きい

平和な世の中なら農耕に使われる馬が、戦時中には軍用馬となり、全く違う使われ方になります。なぜこのような違いが生ずるのか。満足を知らない誰かのもっともっと得たいという強欲によって、戦争のようなわざわいが引き起こされる。だから強欲より大きな罪は...
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老子【洪徳第四十五】満ちていると空に見える

とてもよくできた人物は、一見何か足りないところがあるように見えるけれど、付き合ってみると長く付き合える。宇宙の根源である道のエネルギーに満ちた人は、私心がないから心がからっぽの人に見えるけれど、その働きは尽きることがない。どこまでもまっすぐ...
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老子【立戒第四十四】足るを知り、止まるところを知る

老子は身体と名誉であればどちらに気持ちを寄せ、身体とお金であればどちらが大事で、得ることと失うことはどちらが苦しいのか、と問いかけます。 何かに強い愛着や執著を持てばそのために多くを費やすことになり、また多くのものを持てば持つほど失うものも...
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老子【徧用第四十三】自分の形を持たない水は入れないところがない

この世で最も柔軟な物質である水は、この世で最も堅い石や岩をも浸食し、穿って形を変えてしまいます。水は形を持たないから、隙間が無いように見えるところでも染み入ってゆくことができます。高いところから低いところへ、他に潤しを与えながらただ流れてゆ...
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老子【道化第四十二】失えば得て、得れば失う

老子は、万物はみな陰陽を内包してそれを調和させている存在だと言います。だから人を思いやって譲れば失うようでいて周囲の支持や信頼を得ることができるし、自分ばかりが得をしたいと自分が得ることばかりに偏れば周囲からの信頼は失います。強引なものごと...
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老子【同異第四十一】道は大きすぎて見えない

老子は、宇宙の根源である道について人格のりっぱな人が聞くと、すぐその原理原則に沿って生きることを実行しようとするけど、中くらいの人格の人だと半信半疑になり、興味のない人が聞くと馬鹿馬鹿しいと大笑いする、つまり、大笑いされるくらいでないと道の...
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老子【去用第四十】無の世界から創造が始まる

老子は、宇宙の根源である道の働きとは、反転することであるといいます。例えば生まれ出た人間は、やがて折り返して死へと向かってゆきます。何事も永遠に順調が続くことはなく、どこかに逆境への折り返し地点があります。すると大切なのは鋼のような強さより...
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老子【法本第三十九】道のエネルギーを得て生きる

老子は、天地万物の全て、私たちが神と呼ぶ自然界の神秘的な力でさえ、宇宙の根源である道のエネルギーを得て成立しているのだと言います。人間社会の支配者も同じことで、私利私欲ではなく自然界をつかさどる道のエネルギーを得ることで正しい政治を行うこと...
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老子【論德第三十八】人為より自然

老子は、道を失った人が徳、徳を失った人が仁、仁を失った人が義、義を失った人が礼を大切にしているといいます。礼を大切にするのはまごころが失われているからで、世の中の乱れが始まりであると。また時勢を他の人より先に知ろうとするのは愚かなことで、そ...
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老子【為政第三十七】作意のない素朴さを大切に

大自然を動かす力である「道」には作為的なところがなく、無為自然であるので、できないことがない、と老子は言います。人間界のリーダーも、道のように作為的なところをなくして見守ることができるようになれば、その下で人も物も自然に育つのだと。成長の過...