
田口先生より勧めていただき、また朋にインスパイアされまして、易経講話(公田連太郎 著)を読み始めました。学んだことを自分で考えるためにも読書メモを記してゆきたいと思います。
易経は、古代中国で戦争など国家の大事を占うために用いられていた知識の集積を、後に孔子などの聖人が編纂したものと考えられています。
宇宙の本体を「太極(たいきょく)」とし、その陰陽の変化が天地万物の変化をあらわすと考え、この変化の姿を仮に六十四に分類して説明しているのが易経の六十四卦です。
太極とは宇宙の本体であるだけでなく、地球、国家、人間社会、人のひとりひとり、草木や小さな昆虫に至るまで、全てが太極です。
また易は陰陽の二元論ではなく、陰陽はひとつで、一元論です。
例えば、表面に見えている人の勇気の裏には必ず臆病があると考えます。このように、目に見えている勇気だけでなく、目に見えない臆病が実際にはあるというのが易の考え方です。
また易の原理は少数決で、数の少ないもの、その時代に他に類のないものが中心勢力となって陰陽のバランスを変えてゆくと考えて未来を見通します。今は上手くいっていないように見えることこそ実は将来を変える力になる可能性を秘めていると考えると、勇気づけられますね。
易経とは
- 易経は、神話時代(紀元前3千年くらい?)の天子である大昊伏羲(たいこうふぎ)、周の文王と周公(紀元前千年くらい)、そして孔子(紀元前5百年くらい)という4人の聖人の作と言われているが、古代のことであり、真偽や詳細は不明。
- 易経は、占いの書と考えられていたために、秦の始皇帝の焚書は免れて、完全に漢代に伝わった。一方で易経は、孔子が加えた解説による人倫道徳の書、哲学書としての側面もある。
- 易とは変易。事物が変化すること。天地万物の変化を、仮に六十四に分類して経文とその解説である十翼(じゅうよく)で説明しているのが易経の六十四卦(け)・三百八十四爻(こう)。
- 六十四卦は、陰陽の変化。陰陽とは、積極と消極、プラスとマイナス、男性と女性、日向と日陰、明暗、充実と空虚、強弱、進むと退く、動と静、剛と柔。
太極から陰陽と八卦が生ずる
- 陰陽は太極からできている。太極は易の本体であり、宇宙の本体・実体。不生不滅、無始無終の絶対唯一の大元気。常に活動して陰陽の二つを生じる。
- 広大無辺な宇宙から草木昆虫に至るまで易の理は具わっている。
- 陰陽は必ず同時に生じており、二つの別々のものではない。易は二元論ではなく、一元論。見えている勇気の裏には、必ず臆病がある。
- 太極が動いて陽と陰ができることを「是れ両儀(りょうぎ)を生ず」という。
- 「両儀(りょうぎ)、四象(ししょう)を生ず」で、二本の算木で陰陽の強弱四つの変化を表す。
- 「四象、八卦(はっけ)を生ず」三本の算木で八つの変化を表すのが八卦で、「乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤(けん・だ・り・しん・そん・かん・ごん・こん)」。陰陽のより複雑な変化を表す。乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤は、「天・沢・火・雷・風・水・山・地(てん・たく・か・らい・ふう・すい・さん・ち)」がそれぞれ対応している。
- 八卦を二つ重ねると六十四の変化をあらわす六十四卦になる。
八卦

乾(けん)は健なり。常に活動して休むことなく、疲れることもない。

兌(だ)は説(よろこ)ぶなり。高く昇って悦んでいる(寵愛を得て頂上に登ったとか)。

離は麗(つ)くなり。比較的悪いものが善いものの間にくっついている。あるいは弱いものが強いものの間にくっついている。

震(しん)は動くなり。盛んに活動して上に登ろうとする。

巽(そん)は入るなり。風は極めて小さい隙間にも入ってゆく。

坎(かん)は陥るなり。穴(危険困難な境遇)の中に陥っている。

艮(ごん)は止まるなり。ある場所にとどまって動かない。

坤(こん)は順なり。極めて従順にして全て陽に従う。
まとめ



