論語【泰伯第八】198. 道義にかなった生き方をする

孔子先生は道義の大切さを固く信じて学ぶことを好み、命をかけて道義にかなった生き方をして社会をより良くすることが人の身の立て方であるとお話されています。学びには体験が重要で、やるせない、上手くいかない経験から道義を学ぶ。家庭や職場などの組織、さらに国家でも道義があればいろいろなことが円滑にすすむ。

Living in Accordance with Ethical Responsibility
Master Confucius firmly believed in the importance of moral commitment and loved learning. He taught that how a person establishes themselves in life lies in living in accordance with righteousness, even to the point of risking one’s life, in order to make society better. Experience is essential to learning, and it is through disheartening and unsuccessful experiences that one comes to understand ethical responsibility. When such ethical responsibility is present in families, workplaces, and even at the level of the state, many things proceed smoothly.

漢文と書き下し文

子曰、篤信好學、守死善道。危邦不入、亂邦不居。天下有道則見、無道則隱。邦有道、貧且賤焉、恥也。邦無道、富且貴焉、恥也。
子(し)曰(いわ)く、篤(あつ)く信(しん)じて学(がく)を好(この)み、死(し)を守(まも)りて道(みち)を善(よ)くす。危邦(きほう)には入(い)らず、乱邦(らんぼう)には居(お)らず。天下(てんか)道(みち)有(あ)れば則(すなわ)ち見(あらわ)れ、道(みち)無(な)ければ則(すなわ)ち隠(かく)る。邦(くに)道(みち)有(あ)るに、貧(まず)しくして且(か)つ賤(いやし)きは、恥(はじ)なり。邦(くに)道(みち)無(な)きに、富(と)み且(か)つ貴(とうと)きは、恥(はじ)なり。

現代語訳

孔子先生はこのようにおっしゃった。「道義の大切さを固く信じて学ぶことを好み、命をかけて道義にかなった生き方をして社会をより良くする。危ない国には入らず、乱れた国には居つかない。天下に道義が行われていれば社会に出るし、道義が行われていなければ社会からは身を引いている。国に道義が行われているのに貧しく身分も低いのは恥である。国に道義が行われていないのに裕福で身分が高いのは恥である。」

解説

  • 篤(あつ)く信(しん)じて:道義の大切さを固く信じて
  • 死(し)を守(まも)りて:命をかけて
  • 道(みち)を善(よ)くす:道義にかなった生き方をする、それによってものごとをより良くする
  • 危邦(きほう):危ない国
  • 乱邦(らんぼう):乱れている国